「今」興味があること、「今」学ぶ必要があることを上達させたい言語で学ぶのは、今の私にとって一番の語学学習方法なのかもしれない。
以前はリスニングを鍛えるため、日常で使える言い回しを知るため・覚えるため、英語圏の文化にどっぷりと浸かるために、海外のコメディードラマを繰り返し観ることが多かった。効果は高かったと思うし、今はコメディー以外でも好きなドラマを観て楽しんでいる。
しかし、英語学習を開始する前は映画やドラマを見る習慣は無く、元々読書の方が好きなせいか読書がしたくて仕方がない。英語学習の為に続けた海外ドラマ観賞だったが、そろそろ自分の好きな読書をメインに英語学習を進めていっても良いのかもしれない…と思ってからしばらく経つ。ここで問題なのが、どうしても日本語の本が読みたくなってしまう、ということだった。
日本語の本と違って英語の本だと読むのに時間がかかるし、知らない単語が多いとすんなりと理解できない時も多く、負担がかかる。
そうやって負担をかけても続けていくと、気が付いたらスムーズに理解できるようになっていくのは、きっと日本語の本を読んでいる時と同じなのだろうが、自分が読みたい本は内容が深いせいか、英語では難しすぎて頭に入ってこないことが多い。…かといって簡単なものだと退屈で読んでいられない。
そんな感じで英語学習に身が入らずにいたのだが、このタイミングで妊娠が発覚した。今は妊娠・出産に向き合う必要があり、イギリスで産み育てるからには英語は必須だし、こちらの文化や社会の仕組みをもっと理解したい。ここで妊娠・出産・育児に関して英語で学ぶのは、興味のあることを知るのと同時に、丁度良い英語学習にもなる。
読書に充てる時間を増やし、英語を学ぶのではなく英語で学ぶことは負荷になるとは思うが、「今」必要なことであれば必死になって学ぼうとするし、「今」興味があることであれば時間を忘れて没頭することができる。やらなきゃと思ってやるわけではなく、時間を使って知りたいから読む、という行動を自然に起こすようになるので、学習を続けやすい。
避けて通れない妊娠・出産という大きな変化に対応する為であれば、知識を得るために英語の本を読むのは楽しい。今、この機会を利用しない手はない…というか、ここでやらなければ今後の英語の上達は望めない気がしている。
助けてくれる人がいるし、分からなかったら聞き返せばいいし、今でも生活には困らないので、これでいいやと思えばそのままの語学力でも良いのだろう。時々、不便を感じてもそれで構わないのであれば、今のままでもさほど困らずに生きていけてしまうから、海外で生活していても現地語が上達しない人もいるのかもしれない。
それでも、できれば私はそうは考えずに学び続けたい。その方がこちらの生活を快適に過ごせるだろうし、楽しいから。
語学は一生かけて学び続けていくもの。
自分の英語が上達しているのかよく分からない。だたこちらの生活に慣れてきたからというだけで、大して上達はしていない気がしている。英語力を示す何らかの試験を受ければ客観的な数値として出すことができるのだろうけれど、ビザの申請に必要だったりしない限りは大して興味がないし、数値化された分かりやすいものがあまり好きではないので受ける気もない。
「あー、このくらいは自分でできるようになったんだ」という瞬間を体験する、の繰り返しで理解ができる・自分のできる事が増えていくのだろうけど、そう頻繁にはない事だから成長を感じる機会は少ない。
語学学習の難しさは、こういうところにもあるのかもしれない。それでも続けるしかないんだよなあ…。