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グルー(接着剤)を増やせば持ちは良くなるのか?グルーの特徴を考える

グルー(接着剤)を増やせば持ちは良くなるのか?グルーの特徴を考える

エクステの持ちが悪かったときなど、「しっかりつけてください」とよくお願いされます。

しっかりつける…となると、接着剤の量を増やせばいいと思う方も多いようなので、今回はグルー(接着剤)特徴などを考えながら説明していきます。


まず、まつげエクステで使用されるグルーは「瞬間接着剤」です。

瞬間接着剤とは…
簡単に言うと、有機化合物であるシアノアクリレートを主成分にした接着剤のことです。
空気中などの水分に瞬間的に反応して硬化し、接着します。

瞬間接着剤の特徴としては、表面が平滑な金属、硬質プラスチック、ゴム同士の接着では垂直方向に極めて強固な接着力があります。ただし、衝撃に弱い為、半永久的な目的の接着には向きません。


そして、瞬間接着剤を上手く接着するコツは…

・汚れを除去してから接着する
→油などの汚れが付いていると、接着しにくくなる

・隙間や凹凸を出来るだけ無くす
→隙間が大きいと接着しにくくなる

・接着剤を付けすぎないようにする
→付けすぎると接着しにくくなるほか、はみ出した接着剤により周りが白化する恐れがある

・薄く広げず、そのまま張り合わせる
→薄く広げると、張り合わせる前に硬化が始まり、期待した接着力が出ない可能性がある。

・寒い時は被着物を温める
→接着温度が低いと硬化が遅く、接着しにくくなる


以上、瞬間接着剤の特徴でした。
まつげエクステで使用するグルーも、同じく瞬間接着剤です。

上手く接着するコツの3つ目に出てきましたね。
接着剤の量が多いと、化学反応するのに時間がかかる為、なかなかつかないんです。

また、物質の中にある水分量は個人差がありますし(エクステの場合は接着するまつげにある水分)、空気中の水分もその時の状況によって違います。たとえ多くの接着剤を付けても、それに反応して硬化できる水分がない場合は、多い分の接着剤が無駄になってしまうのです。

そして、多すぎるグルー(接着剤)は硬化が遅くなります。

表面だけ乾いて中が乾ききらないので、エクステを装着する際、まつげをかき分けたとき等に押されると表面の硬化した膜が破れてしまい、中の乾ききっていない接着剤に他のまつ毛がくっついてしまい、これは引っかかりの原因になります。

多すぎるグルー(接着剤)はまつげにダメージを与えてしまいますし、アレルギーの発症率も高くなる為、必要以上にグルーの量を増やすことは避けた方が良いでしょう。

エクステの持続には技術だけでなく、つけるエクステ・自まつ毛の状態・施術時の温度や湿度・まつげの水分量・生活習慣など、いろんな要素が関わりあっています。

もちを良くしたくても、安易にグルーの量を増やす必要はありません(もちろん、グルーが少なすぎれば取れやすい原因にはなりますが)。

グルーの量に関して言えば適量がベストでしょう。
こればかりは施術者によるとは思いますが、安易にグルーの量を増やすお願いはしない方が安全にまつげエクステを楽しめます。