最近は低料金の美容院が増えてきていますね。
家計の厳しさからか、あまり美容院にお金をかけられなくなっている方が増えているみたいですし、日本の貧富の二極化と共に、美容院も低料金と高料金に分かれていくのかもしれませんね。
どんな美容院を利用するかはその人の価値観によりますし、私は美容院ではなくやってもらう美容師で選ぶのがベストだと思っているので、どちらがいいかは何とも言えません。
では、低料金の美容院はなぜ、そこまで安く出来るのでしょうか?
まず、カラー・パーマなどの放置時間に飲み物を出す、シャンプー後にマッサージをする、などのサービスは無くなります。
ちょっと強めの薬を使って反応を速めて放置時間を短縮したり、とにかく自分の手を速めたり、上手くお客さんを掛け持ちしたり、多くのお客さんをこなすために全体的に効率優先の仕事の仕方になります。
新自由主義・資本主義のこの世界では、当然の流れなのかもしれません。
また、使用する薬剤に関しても大量発注で安く仕入れていたり、節約(・・・というより、常備してる薬の種類が少ないです。例えばカラー剤なら色の展開が少ない、パーマ液なら薬が強めのものしかない、薬の効き・仕上がりの手触りなどを左右する処理剤がない 等)してますね。
繰り返しになりますが、とにかくスピードです。
安い価格設定のため、言い方は悪いかもしれませんが数をこなさないと利益が出ないからです。
低料金の美容院だと予約を取らないところも多いので、混んでいると待ち時間が長かったり、どうしても仕事が必要最低限のものになることもあるとは思います。
では、高めの料金設定の美容院はどう違うのでしょうか?
メニューが豊富でネイルまでできたり、個室があったり、ハイクラスなシャンプー台でくつろげたり、飲み物やマッサージなどのサービスが充実していたり、ですね。
仕上がりに関して言えば、美容師の腕によると思うので高料金だからと言って納得の仕上がりになるとは限りません。
ですが、やはりそれなりの料金をいただいている美容院であればスタッフ教育もしっかりしているのでしょうし、アフターフォローも抜かりはないと思うので安心感はあるでしょうね。
大抵はリラックスできる環境が整っているので、仕上がりだけではなく癒しを求めている方にも良いと思います。
そして、どちらにも属さない料金設定の美容院は減ってきているようです。
最初に書いた通り貧富の二極化の影響もあり、ターゲットとなる客層を絞って経営していかざるを得ない状態なのでしょうね。
本当はこの層の美容院が多くあるのが理想なのでしょうけど。
安い美容院で使用されている薬剤について
安い美容院は良い薬を使っていないから安いのかということをよく聞かれるのですが、薬はちゃんとサロン専売品のプロが扱うものを使っています。
例えば、カラーなら色味はもちろん艶とか手触り等のコンディションを整える成分の違いなどは、それぞれのカラー剤の特徴になります。
それは各メーカーのカラー剤の種類によって違いますので、その特徴をどうとらえるかですよね。
仕上がりの手触りも好みがありますし、人によって頭皮に沁みやすい・沁みにくいカラー剤もあります。
このメーカーの、このカラー剤のこの色が綺麗!とかもありますし、どの特徴が良くてどれが悪いかはその人次第ですよね。
カラー剤の値段なんてそんなに大きく違うものではないですから、安い美容院が良くない薬を使っているわけではないです。パーマ剤も同じです。
つまり、薬の心配は必要ないです。ホームカラーの方がよっぽど髪に負担がかかります。
安い美容院は人件費を削ったり、薬は大量発注、余計なサービスは抜きでとにかくスピードで数をこなすことで成り立っています。
また、お店のメニュー自体がシンプルなので、カラー・パーマ・トリートメント・その他処理剤等、もともとお店に置いている薬の種類が少ないです。
つまり、場合によっては細かいところまで個人に合わせた施術はどうしてもしにくいです。
あまりにも払う料金以上の技術・サービスを求めるのもどうかと思いますので、こだわりがあるなら、それに対応できる環境が整ったある程度高めの料金設定の美容院に行くのが確実です。