皆さんは、美容師さんが使っているはハサミやコーム(櫛)、ブローで使うブラシなどがいつ消毒されているか、気になったことはありませんか?
美容師法では、ハサミやコームなどはお客さんごとに毎回消毒しなければならないと定められています。
温泉などに行ったとき、コームなどは一つ一つ個包装されていて使い捨てになっていますよね。食事をしに行った時も、おしぼりはビニールで個包装されていますよね。
もちろんそれは衛生面を考えてそうしているのでしょう。当然と言えば当然ですが。
美容も衛生面を考慮して仕事をしなければならないのですが、実際は毎回消毒をしている美容師も見たことないです。
また、私はいろんな美容院で働いていましたが、道具の消毒も徹底させている美容院にも出会ったことがありません。
美容師の友達に聞いても、同じような感じで毎回消毒することはないようです。
お店には使わずに埃をかぶった、消毒器・いつのものかわからない消毒用エタノールがあるだけ・・・。そんなお店が大半ではないでしょうか。消毒を徹底している美容院は相当少ないように思います。
実は髪の毛って結構汚いので、他人の髪を梳かしたコーム・他人の髪を切ったハサミで、自分の髪に触れられたくないですよね。
私なら絶対に嫌です。
しかし、美容業界では、労働環境だけでなく清潔な衛生面の徹底という今の時代じゃ当たり前のことさえ、守られていません。
美容師法で定められているにもかかわらず、恐ろしいことに消毒しないのが普通ですから。
そのことに危機感さえ持っていない美容院・美容師が大半でしょう。なんせ、それが普通ですから。
正直、私も傷口に髪が入って化膿してしまった手荒れの状を見てで、衛生面の大切さに気付かされました。それまでは美容業界と同じ感覚で仕事をしていましたが。
人の髪が想像以上に汚いと気づいてから、あまりにも頭皮・髪が汚なかったり、汗だくのお客さんだとシャンプーなしでカットなどの仕事は手荒れが悪化するので、正直言うとやりたくなかったです。
食品業界で生食用の肉などが一時期問題になりましたが、そのうち美容業界のこの不衛生な面も問題になる日が来るかもしれませんね。
管理美容師について
では、美容院の衛生面はどう守られるように配慮されているかというと、一応、管理美容師という資格があります。
この管理美容師という資格についてですが、美容院に営業中常時2人以上の美容師がいる場合はこの管理美容師が美容院にいなければならないという決まりになっています。
ではその仕事内容ですが、美容室・美容師は衛生的でなければなりませんので、その衛生面を管理することです。
つまり、美容院自体の整理・整頓だけでなく、美容師の健康管理・手指や道具の消毒など・・・できているかチェックする、清潔に保つことを徹底するよう教育することが仕事です。
しかし、上記の通り全くその資格は機能していないです。
結局、美容院のオーナーは余計な経費が掛かることはしたくありませんし、美容業界自体が健康診断受けられないのが普通(美容師の労働環境について)・手指も道具も消毒しないのが普通の世界です。
また、雇われて働いている場合、この資格を持っていてもほとんど給料に反映されることもないですし、独立して自分の店を持ったりしない限り、あまり役に立たないし意味のない資格のように思います。
講習内容も、ほとんどが美容師国家試験のおさらいでした。
ではなぜ、その資格を取る美容師が多くいるか言うと、最初に説明した通り、独立開業するときに自分一人ではなく二人以上で美容院を営業する場合には管理美容師が必要だからです。
なぜ美容院がたくさんあるのかでも説明しましたが、自分の店を持ちたいという美容師はいっぱいいますから。
数年前、蓮舫さんで有名な事業仕分けの対象になりそうになったのですが、理容・美容の組合が裁判起こして阻止したみたいです。
もし、衛生面の管理を美容師法で定められた通りに徹底させるなら、当然必要な資格だと思います。
ですが、実際の現場では衛生的な面は全く清潔に保たれていないですし、美容院での、美容師の今までの常識自体を変えていかないと意味がないですよね。
現状では全く機能していない資格です。名前の登録だけですね。
美容業界の衛生面がこのまま変わらないようなら、いっそ無くしてしまった方が講習の時間もお金も無駄にならなくていいのに・・・なんて思ってしまいました。
恐らくですが講習費とか、いろいろと利権が絡んでいるのかもしれませんね。