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技術の向上のために必要なのは、1つのやり方に縛られないこと

技術の向上のために必要なのは、1つのやり方に縛られないこと

アイデザイナーとして、優れた技術を持つ人に共通することは何でしょうか。

美容師を数年経験し、アイデザイナーとして6年以上働いてきました。十数年をこの美容業界で過ごしてきて、優れた技術を持つ人は普通の技術者と何が違うんだろう、という問いかけが頭から離れたことがありません。

私は技術の向上のためには、一つのやり方に縛られないことが重要であると考えています。

アイデザイナーとしての技術が安定するまで、約3年くらいでしょうか。

これは、施術後にすぐに取れてしまった、仕上がりが酷い…等のクレームが出にくくなるだけでなく、リペア(エクステの付けたし)で前回の技術が下手すぎて付けにくい、というのがほぼ無くなるのにかかる期間です。

1~2年の経験で施術に慣れてきていても、適切な技術の提供が出来ない時がある様に見受けられます。

接着剤の量や装着するスピードが不安定であったり、お客さんの目の形やまつげの生え方による付け難さに左右される、ということが原因で持続性や仕上がりに影響が出てしまうのでしょう。

そういったことがほぼ起こらなくなり、概ね満足してもらえる仕上がりを安定して提供できるまで、個人差はあるとは思いますが、3年くらいかかるかなと考えています。

では、その「安定した技術」の先について考えていきましょう。

上手い施術者とはどんな人かと言えば、仕上がりが美しいこと、持続性が優れていること等が挙げられるのではないでしょうか。(ここでは接客の良さやフィーリングは考えずに、技術面だけで話を進めていきます。)

エクステの装着方法、テープワーク、デザイン等の違いだけでなく、使用する接着剤やエクステの種類などの道具の違いにもよるので、いろんなやり方があるでしょう。そのお店で決められたやり方はあるとは思いますが、基本的には正解は無いですよね。

では、いろんなやり方がある中で技術を向上させるために必要なことは何でしょうか。

重要なことは、まずそのいろんなやり方を知っているか、知ったうえでどんなやり方をしたらいいのか考え、実践していくことだと思います。

重要なことの一番最初、「いろんなやり方を知っているか」というところが既に不足している施術者は、普通止まりです。ここの層が多いとは思いますが。

いろんなやり方を知るには、いろんなやり方を学ぶ機会が必要です。

例えば、

・施術者として働く前にスクールで技術を身に付けてから、どこかのお店に就職してそのお店のやり方も仕入れている人

・あるまつげエクステサロンで数年働き、次に違うまつげエクステサロンで働いている人

・あるまつげエクステサロンで働きつつ、外部の講習やスクール等を利用している人

…等が挙げられるでしょう。

こういった人たちは、いろんなやり方を知り、仕上がりの違いも知っているので、視野が広く施術に関して多様な選択肢を持っています。

そしてもちろん、その多様な選択肢の中から、自分が良いと思う方法を選んで施術しますよね。

1つのやり方しか知らない、つまり情報が少ない施術者よりも、優れた技術が提供できる可能性が高くなります。

また、違うやり方を知れば試してみたくなるのが人間でしょう。トライアル&エラーによる経験も積めることになります。

結果的にそういった施術者の方が、提供できる技術が優れたものになる傾向があります。

数年がかりでいろんな施術者を見ていて思ったことは、一か所からのやり方だけでなく、別のサロンでの経験や別のスクールで学んだ施術者は、優れた技術が提供できる人が多いということです。

私の技術が向上し、お客さんやスタッフからの評価が上がったのも、別のサロンで働いた経験があるということが大きいと思います。

違うやり方や考え方を知り、知ったうえでどうすればいいのか考え、実践するということなしに、優れた技術は提供できないと考えています。

しかし、まつげエクステサロンによっては技術の統一を考え、スタッフ間の仕上がりの差を無くすために、決まったやり方で施術することもあるでしょう。やれる範囲で、自分が良いと考えるやり方で施術し、技術の向上を考えて仕事をすることが大切なのではないでしょうか。