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まつげエクステの中毒性

まつげエクステの施術をしていて、よくお客さんと話すことが、「まつげエクステに中毒性があるような気がする」ということです。

まつげエクステには中毒性がある!?

まつげエクステは、一度つけるとスッピンでもメイクしているような感じがして綺麗な自分でいられる。メイク時間の短縮になり、とにかく楽。

…という大きなメリットが得られますし、スッピンなのにメイクしてあるような綺麗な自分でいられるので、本来のスッピンの自分がもう受け入れられない!という気持ちになるそうです。

最初は見慣れないこともあり、ナチュラルな目元で満足していたのが、慣れてくるとエクステの本数を増やしたり、エクステを太く・長くしてみたり…と、どんどん派手になっていきます。

そうすると、まつげに負担がかかり自まつ毛のダメージから希望のエクステデザインでつけられなくなってきたり、持続が悪くなったりしてくるので、その時にまたまつげに負担のかからないナチュラル目な選択をするようになる。

もしくは周りの人から目元だけが派手すぎるとか、不自然だからもっとナチュラルな方が似合うなどと指摘され、ナチュラルな仕上がりに戻ってく…という感じの方が多いように感じます。

見慣れていますし、この濃い目元の方が良い気がしているので、自分ではなかなか派手になっていっていることに気が付かないんですよね。

一周して戻ってくるかんじでしょうか 笑

稀にこだわりが強すぎるお客さんがいますが、一度つけると止められない、まつげの状態を良くするために、しばらくエクステを付けずにいる期間をつくるのも辛い…というのは、ちょっと病的な感じがするなと思うのです。

「常に綺麗な自分でいなくてはいけない」というこだわりや、自分自身からなのか周囲からなのか分かりませんが何らかのプレッシャーがかかっている状態というのは、健康的ではないなということです。

確かにまつげエクステを付けると、顔の印象が大きく変わります。

しかし、まつげエクステを付けなくても、そんなものあるなしに関わらず十分魅力的だと思える自分である、という事が一番大切なのではないかなと思います。

美容の仕事をしていると、綺麗に見せたいという気持ちからなのか、個人によって事情は違うのでしょうけれど、恐ろしいほどのコンプレックスが潜んでいて、恐怖を感じることがあります。

まつげエクステに関わらず、美容技術を効果的に利用することはいいことだとは思います。私もアトピーで悩んでいたときに、美容技術のおかげで外に出られるようになりましたから。でも、美容技術が施されていない自分は綺麗でないから許せない、というのは悲しいですよね。

まつげエクステを付けていようと、付けていなくても、自分は綺麗だと思える精神状態を手に入れることが、健全だよなと思うのです。

いつでも綺麗でいて、仕事も出来て、子育てもしっかりやって、家事も完璧に!!!みたいな女性が素敵という今の時代って、生きるのが辛くなりますよね。特に完璧主義でまじめな女性にとっては。

ということで、エクステの中毒性から、美容への苦しいほどのこだわりにはならないように、ほどほどにまつげエクステを楽しんでいただきたいものです。

まつげを太く・濃く・長くしたい…というコンプレックスはどこからくるのか

まつげエクステの施術者として働いていると、まつげエクステが付けていないと嫌!というお客さんが結構いるように感じます。

まつエクが付いていないと嫌…ということは、エクステが付いていない自分のまつ毛、目元…つまり自分の素の顔が嫌なのではなないかと思ってしまうのですが、実際はどうなのでしょうか。

そもそも、まつげが強調された目元が良いと感じるのはなぜなのでしょうか。そのまつげを太く・濃く・長くしたいというコンプレックスは、どこからくるのでしょうか。

これを考えたとき、やはり西洋人の顔への憧れがあるからということと、西洋的な顔が美しいという価値観を持っていることが根底にあるのではないか、と思います。西洋的な顔立ちの方が目元パッチリで、まつげの長さも感じやすい目の形ですよね。

日本人の一重・奥二重の場合は、別にまつげが短いわけではなく、一般的な長さのまつ毛であっても、まつげの長さを感じにくい目の形である事が多いです。

結果的に薄い目元であるように感じますので、それがその人が美しいと感じる価値観には合っていないから、まつげエクステを付けてそのギャップを埋めたくなるのでしょう。

必要以上にまつ毛を痛めてしまったり、エクステの接着剤によるアレルギーなどが無いのであれば、エクステによって得られる変化を楽しむのはいいことだと思います。健康を損なわないのであれば。

しかし、まつげエクステが付いていない自分の顔は好きじゃないというのは、ちょっと悲しいよなと思うのです。

まつげエクステなしでも十分、魅力的な顔だと思えた方が健全ではないでしょうか。「まつエクが取れてきた!不安!こんな私の顔耐えられない!」と思ってしまうのは、幸せではないように思うのです。

そのコンプレックスは、突き詰めていくと何を美しい顔だと思っているか、というところから来ているのではないでしょうか。

西洋的な見た目への憧れと、それによる日本人的な見た目へのコンプレックスからかな…と考えています。西洋的な目元でなくとも、美しい・魅力的な顔に見せることは可能だと思います。

何を美しいとするかは人それぞれでしょうけれど、日本人的な目元へのコンプレックスは無くした方が幸せですよね。