アトピーを治そうと考えたとき、女性の場合は毎日のメイクをどうしようかと、悩むところではないでしょうか。実際に、私は悩みました。
アトピーについての情報を得ようと、本を読んだりネットでいろんなサイトをチェックして参考にしたりしますが、アトピー完治に関する情報は男性からの発信の方が多いように感じます。
男性の方が問題解決の本質に迫る、根本的なところから治そうという発想をしやすいのかは分かりませんが、女性からのアトピー完治に関する情報発信は少ないですよね。特に、働く女性からの発信が少なく、発信は子供がいる主婦の人の方が多い。
働いている場合は特に、仕事の時はメイクは必須で、普段もノーメイクで過ごすことの方が少なかったり、ある程度は美容にかけるお金があったりするので、アトピー治療に必要な「余計なものを減らし、肌に負担はかけない(ステロイドは使わない、合成界面活性剤は避ける等)」発想にいきにくいのでしょうか。
また、仕事でメイク必須の場合(ほとんどの方がそうでしょうが)、男性やノーメイクでも大丈夫な環境にいる女性の方に比べて、肌にかける負担はどうしても大きくなります。メイクすることと、メイクを落とすことの肌への負担は避けられません。
女性の場合、アトピーを治す為には障害になる社会的なハンデがある。そういった面もあって、働く女性はアトピー完治に至ることが少ないから、情報の発信も少ないのかなとも思いました。
アトピーで悩む女性が何より辛いのは…
手を抜いているわけではないのに、メイクをしていなければ、相手に対して失礼だと思われてしまう。
常識・マナーが無いと思われてしまう。
または、ただでさえアトピーで肌が汚い(と自分で思っている)のに、メイクなしで外に出るのは、周りの目が気になってできない。
…ということではないでしょうか。少なくとも、私はそうでした。
良いか・悪いかは別として、人は見た目で判断される事が多いですよね。特に仕事の場合は、メイクしてない女性と、メイクしている女性ならどちらがしっかり仕事をしてくれそうかと言われれば、多くの人はメイクしている女性の方を選ぶでしょう。
アトピーを治すにはメイクしないことがメリットになっても、仕事の面ではデメリットになる可能性が高い。メイクしていないから「ちゃんとしていない」印象を持たれてしまうリスクは避けられないように思います。
「女性だからって、肌に負担がかかるのにメイクして綺麗にしていろなんて差別だ!」…なんて主張はしませんが、アトピーに悩む女性にとっては女性である事(仕事ではメイク必須、メイクをしていた方が良い印象を与える、女性は綺麗でなければ!という価値観)が、アトピー治療に関して言えばハンデになる。
そんな中で、ノーメイクで過ごすのはかなり勇気がいるし、リスクもある事でした。それまで私は見た目のコンプレックスから、メイクなしでは外に出られませんでしたが、アトピーを治す為なら何でもすると決めていました。
私の場合は、美容の仕事についているので、ナチュラルメイクは必須です。会社の身だしなみでも、しっかり規定されています。
その為、さすがにノーメイクは無理だろうと。せめてファンデーションは止めようと決めて、実行しました。
メイクOKにしたのは眉毛、アイメイクのみ。ここだけでもちゃんとしていれば、いくらか「やった感」は出るし、目元が濃くなれば肌のアラは気になりにくいかなと思ったので。この程度であればお湯で落ちるので、クレンジングも石けんでの洗顔もなしで過ごせました。
ただ、どうしても肌の状態が気になった時と、紫外線が気になるときはパウダータイプのミネラルファンデーションを使用しています。
成分はマイカ、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、オキシ塩化ビスマスなどのシンプルで余計なものが入っていないものを使っているので、肌への負担は少ないでしょう。ファンデーションなしでは仕事ができない方は、肌に負担の少ないパウダータイプのミネラルファンデーションがおすすめです。
パフではなく、ブラシでのせた方が綺麗に仕上がります。ちなみにブラシは質のいいものの方が皮膚への刺激も少ないだろうと思い、熊野筆を使用しています。おかげで快適です!
さて、メイクはポイントメイクのみにしてからついでにやったことは、肌どうしたの?と指摘される前に、職場ではメイクしろと注意されないように「アトピー悪化の為、治療中」と宣言することでした。アトピー治療中の人を傷つけるようなことを言う人はほぼいないし、言ってしまたほうが気が楽になるので精神衛生上良いと思い、そのように行動していました。
かなり自己中な考え方で取った行動でしたが、この行動によっていい事がありました。
いろんな人が、「アトピーに良い事」の情報をくれるんです。また、「良くなってきた」とか、毎日見ている自分の顔では気が付かない変化を教えてくれたりします。
「ステロイドを使ってアトピー湿疹を抑えながらずっと過ごしていた」と言ったら、「ちょっとカサカサしてるなとは思ったけど、そこまでアトピーが酷いとは思っていなかった」と言われて、人によって見え方がだいぶ違うんだなと新たな発見がありました。その相手は私のジクジクした指と、湿疹で赤くはれ上がった私の眉間を見て驚いていましたが。
与えられた環境で、どうすればやりたいことが実行できるか、自分の望むものをどうやって手に入れるか、諦めずに考えればいい方法は見つかるはず。
アトピーを治すなら、女性の場合は「メイクをどうするか」悩むところですが、正しい知識を身に付け、諦めずに出来る事からやっていけば、必ずいい結果は出る。
そう信じて、絶対にアトピー治します!!