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「あなたのことが心配」と言いつつ、子どもをコントロールしたい母

「あなたのことが心配」と言いつつ、子どもをコントロールしたい母

私が妊娠してから母からのメッセージが以前よりも頻繁になり、自分がこれから子どもを持つということもあって家族関係・親子関係について考えたり、学んだりする機会が増えた。

今のところは絶縁するまでになってはいないが、付き合い方やお互いの距離感には気を付けている。私自身を守るために。

そんな中で先日、母から「若いし(私の)夫の○○君が心配、あなたのことが心配」という内容のメッセージがきた。なぜ、こんなメッセージがいきなり来たのだろうか。

娘の不幸を願う母

私はイギリスで夫と生活していて、かつてないほど平穏で幸せな日々を送っている。母にも日本の家族にも夫の不満なんて一言も言ったことはないし、英語ができない日本の家族に夫とのやり取りは不可能なので、夫が私の家族に何か言ったわけでもない。

何かあったとしても母とは関わりたくないし、正直に言って余計なお世話なのだが、そういえばこういったことは頻繁にあったなあ…と思いつつ、とても幸せに過ごしているので心配無用と返信しておいた。

「心配だから」と言って、娘をコントロールするのは母の常套手段である。

私の母は、娘である私に不幸でいて欲しいのだ。無力な自分に絶望し、母を頼り、常に母の味方でいて、いつも母の側にいて母の役に立って欲しいのだ。そして、自分の人生が我慢ばかりで虚しくて、娘が自分より幸せになることに耐えられない。

だから必死になって本心を隠し、直接的ではないが以下のような内容のメッセージを送ってくる。

  • お前は何をやっても上手く行かない
  • お前はできの悪い子だから母親である私の協力が必要だ
  • 私は今まで何でも我慢してきた。我慢は美徳なのだ。…だからお前も我慢しろ。
  • 私より幸せになるな、美しく(女らしく)なるな、いい夫を持つな、夫側の家族と上手く関わるな、高価なものを持つな。

「あなたが心配」「あなたの為を想って」と言いつつ、娘が自分より幸せにならないように、娘を不幸にしてコントロールしやすくなるように、否定的なことを植え付けてくる。

私の母は、娘は自分の思い通りになると思っており、娘は自分の味方でいるべきと考えているのだろう。そして娘の幸せを喜べず、心の奥底では娘の不幸が嬉しくて仕方がない。自分の子供は母親である自分の役に立つべきだし、父親・男兄弟の方が立場が上なので女性が我慢すべき、と言った価値観を持っているので、必然的に私は家族の中で立場が一番弱くなる。

母のコントロールを無視した結婚とイギリス移住

今パッと思い浮かぶもので、母の考えが分かりやすく出たのは、私が夫と結婚することを告げた時のことだろうか。私がイギリス人の彼と結婚し、イギリスへ移住すると両親に伝えた時、私の母の反応はこうだった。

第一声は「老後がますます心配」。

次には「お金ないのに大丈夫なの?1~2年、お金をためてからにした方が良いんじゃないの?」。更に「イギリスで生活していけるの?」…だった。

ポイントは、第一声に出た老後が心配という母の本音だ。まずは自分の老後が心配だと小声でサラッと言った後、「あなたのことが心配」だとネガティブな話を続け、私の不安を煽る。

私のおめでたい報告に対しても、「おめでとう」と言った言葉は出ない。それから不安を煽るお金の問題を提起し、結婚・移住の時期を引き延ばそうとする提案。異国で生活していけるかの心配をしつつ、結局私に「おめでとう」の言葉はない。本心では祝福してないのだから当然だろう。

一生独身でいるみたいだし子どもも望んでないから、自分の側に置いたまま今まで通り自分の自由にコントロールできると思っていた娘が、日本から離れる。

こいつが日本からいなくなったら、私(母)の役に立たない!私の老後はどうなるの?一生一人孤独で不幸な娘を利用し、搾取できると思っていたのに!!…というのが母の心の奥底に根付く本心なのだろう。

更にその数か月後、弟の結婚式の日取りが決まった際には、私にイギリス移住の時期を遅らせるように言ってきた。私が先に移住時期を決めて伝えていたにもかかわらず、後に決まった弟の結婚式に私を出席させるためだけに。

なぜ、弟の結婚式の予定に合わせ、私たち夫婦が一緒に暮らし始める時期を変更しなければならないのか?

母からすれば、息子の為に娘の予定を変更するのは当然のことで、娘の状況や感情などは関係ないし、私の結婚とイギリス移住をよく思っていないのだから、そういった言葉が何の悪びれもなく出てくる。

「あなたのことが心配」と言いつつ、娘を自分の望むようにコントロールしたい、と言った母の特性に気が付いてから、こういった母の言葉を聞くたびに失望するが、母の期待には一切応えずに自分のやりたいことを優先するようになってから、すごく生きやすくなった。

こういった母のコントロールをすべて無視し、私は私自身の幸せのために自分で決めて行動した結果、今はイギリスで幸せに過ごしている。毒になる母の言うことは無視して距離を置かないと、自分の幸せは母に壊され続けてしまうと実感した。

不幸な母は放っておけ

無意識のうちに、娘は母の役に立つべき、娘は母の希望を叶えるべき、娘は母の為に我慢するべき、娘は母の言うことを聞くべき、そして娘は母を幸せにしなければならない…といった考え方に縛られていないだろうか。一生、母の為に生きろというのか?

母を幸せにするのは、娘の私ではない。

母が不幸なのは、娘の私の責任ではない。

母が幸せを感じるかどうかは母次第なので、私にはどうすることも出来ない。母は自分で無意識に不幸を選んでいるので、娘の私がどんなに頑張っても徒労に終わる。

母が抱える問題には、母が自分で向き合って解決するしかないので、いくら娘や家族をコントロールして自分の思い通りに動かしても、母が幸せを感じることはない。

母の不幸に、娘の私が付き合う必要は無いのだ。

我慢ばかりで、これでよかった・こうするしかなかったのだと自分に言い聞かせ、虚しい人生しか送れない母の願いや我が儘にも付き合う必要は無い。それに付き合っていたら、自分の人生ではなく、母の都合の良い付属品としての人生を生きることになるからだ。

また、母の自慢の為に利用されるのも避けた方が良い。母の希望に沿うまで、振り回されるのは目に見えているから。頻繁に来るメッセージは当たり障りなく返すが、母の支配を受けないように細心の注意を払っているし、私が嫌な話題はスルーしている。

心配だと言われれば心配無用と返した上で、私の心配より自分の心配でもしていろ、と言った内容をやんわりと伝え、メッセージが送られてくる頻度が少なくなるように仕向ける。

自分にとっては毒になる母でもちゃんとメッセージを返すのは、母が今病気で辛いのが分かっているから。今までの仕打ちや私に対する扱いが許せなくても、母が苦労してきたことや辛かっただろうなと思うことは認めているし、絶縁する決断は出来ないから。ここでは母のことばかり書いているが父にも問題はあったので、私にとってはどちらも毒になる存在だった。

嫌なことは拒否しつつ、私の負担にならない範囲内で、できる事だけする。親に対してはそうするしかないし、それで十分だと思っている。

不幸な母は放っておけ。これに尽きる。