イギリスのNHSで出産する場合、何を用意すればいいか。
イギリスで出産した日本人の方がブログで紹介してくれているので参考にはなったが、情報提供者は駐在の人が多いのか日本で調達したものが紹介されていることも多い。日本と違い出産後に直ぐに退院することになるとか、必要になる消耗品は自分で用意するものが多いなど、日本とは違うことも多く何を持っていけばいいのか迷ったので、英語で調べて用意した。
基本的に服や必要なベビー用品・生活用品は一泊分を用意すれば良さそうで、帝王切開になれば3~4日分必要といった感じだ。
どんな出産方法になるか、どのくらい病院でお世話になるかは個人差があるので、どうなるか分からない。とりあえず足りなくなったらパートナーに持ってきてもらえばいいので、予定帝王切開ではない限りは1泊分の準備と、追加で持っていける分を家に準備しておけばOKだろう。
出産に向けて、入院バックを準備しよう
必要なものはイギリスで全て揃えた。赤ちゃんに必要なものと、自分に必要なもので分けて紹介する。
baby bag (赤ちゃんに必要なもの)
まずは服。枚数は人によるが平均するとこのくらいだったので、参考にしてほしい。必ず用意が必要なのは以下の3点。
- vest(bodysuits) 約4枚
- sleepsuits 約4枚
- hats 約2枚
赤ちゃんが顔を引っ搔いて傷つけないようにScratch Mitts(ベビー手袋・ミトン)を用意する人もいるが、多くのsleepsuitsには手先を保護するミトンが付いているので、このミトン付きのsleepsuitsを用意すれば必要ない。また、イギリスのsleepsuitsは足先まで覆うものが多いので、これを着れば赤ちゃん用の靴下も必要ない。
寒い季節の場合は、病院から家に帰るときに上に着られる防寒着を用意。
服のほか必要なのは、
- nappys オムツ (約10枚、もしくは1パック丸ごと持っていく人も多い)
- baby wipes おしりふき (新生児にはコットンボールにお湯を含ませて拭くことを勧められるようだが、普通のおしりふきだけを持参する人が多い)
- 保湿剤
- オムツかぶれ用のクリーム
- muslin (コットンのモスリン 約3枚)
- baby blanket (1枚)
その他にはswaddle blanketやnappy bag (おむつ用のごみ袋 数枚)、bobs(よだれかけ)など、自分が使いたい・必要だと思うものがあれば持参する感じだ。病院から帰るときに着る特別な服を用意する人もいるし、授乳が上手く行かなかったときの為に常温でも直ぐに使える新生児用のミルクを持参する人もいる。
私は妊娠糖尿病になってしまったので出産後30分以内に授乳する必要があるらしく、上記のような簡単に用意できて直ぐに飲ませられるミルクの用意をmidwifeから勧められた。
多くの場合、出産後すぐに母乳がスムーズに出るわけではないし、病院からのミルクの支給にも制限がある場合があるらしいので、妊娠糖尿病でなくても用意しておいたほうが良いかもしれない。
mothers bag(自分に必要なもの)
自分に必要なものに関しては、かなり個人差がある。
まずは服について。
- 病院への行き・帰りに着る服 (緩くて着心地が良いもの)
- 陣痛中に着る服 (黒を選ぶ人が多い。汚れてもいい大きめのTシャツなど、自分がリラックスできる服。病院での出産の場合、使い捨ての病院服が支給されることもあり、お世話になる施設や地域によって違う。支給される場合は必要ない)
- 出産後のパジャマ (約2枚、授乳しやすい前開きのnightdressなど)
- 靴下 (1~2枚、寒さ対策)
- 授乳ブラ (1~2枚)
- 通常より2サイズくらい上の大きめサイズの黒ブリーフ 又は 使い捨てパンツ (約5枚)
- dressing gown (1枚、パジャマの羽織)
産後の消耗品・ケア用品
- maternity pads (約10枚、産褥パッド)
- breast(nursing) pads (適当に数枚)
- Nipple Cream (ほとんどの人がLansinoh HPA Lanolin Nipple Creamを用意。これがイギリスでの乳頭保護クリームの代表的な商品)
maternity padsに関しては、どこのものが良いというアドバイスはあまり聞かなかったけれど、 brest padsとnipple creamは使い心地と効果が優れているということで、私の周りでは上記で紹介しているLansinohのものを勧められることが多かった。
素直に従ってLansinohを用意してまずは使ってみることにする。
その他のお泊りセット
- バスタオル (1枚。病院で支給されるタオルが白で小さく、産後には使いにくいようで、持参する人が多い)
- スリッパ (用意しない人もいる)
- ビーチサンダル (シャワーを浴びるときに必須らしい。病院のシャワーはいろんな人が使うから、衛生的ではない為)
- 髪を止めるゴムなど
- 歯ブラシ・歯磨き粉
- シャンプー・トリートメント・ボディソープ
- 保湿剤などの基礎化粧品
- スマホの充電ケーブル…等
イギリスでは産褥ショーツは使わない
イギリスでは日本の産褥ショーツは必要ない…というより、そういった製品自体がない。
人によっては日本の産褥ショーツがあれば便利なのかもしれないが、出産後に日本のような手厚いサポートはなく、ここでは必要がないのだ。
産後にどのように過ごしているかというと、大きく分けると以下の3パターン
- 黒の大きめブリーフ + 産褥パッド
- 紙やネット素材などの使い捨ての下着 + 産褥パッド
- 使い捨てのオムツ + 産褥パッド
大きめの黒ブリーフはtescoやasda、sainsburyなどの少し大きめなスーパーマーケットで、約5枚入り約5ポンドで手に入る。汚れてもいい様に黒、帝王切開になっても大丈夫なようにハイライズ、安いので使い捨てにしてもOKということで、こちらでは普段より2サイズくらい大きめの黒ブリーフを用意するのが主流だ。
黒の大きめブリーフと産褥パッドを用意する人が大半で、念のために使い捨ての下着を用意するか、使い捨てのオムツを使用する人もいる。自分が快適に過ごせればどれを持参しても構わない、という感じだ。
使い捨ての紙パンツよりも漏れの心配が少なく、着用感も快適なので、帝王切開の場合は使い捨てのオムツを用意する人が多い。
私は念のため、使い捨てのオムツと黒ブリーフの両方を用意した。
産後のお腹の大きさがどうなるかも分からないし、経膣分娩でも帝王切開でも快適に過ごせるように、どちらか選べるようにしておいたほうが良いと思ったからだ。
パジャマもこれと言って決まりはない
基本的には授乳しやすいパジャマを用意する必要があるが、授乳ブラにTシャツとパジャマのズボンという人もいるし、帝王切開になった時を考えてズボンの着用をしないで済むように、ワンピースタイプの授乳パジャマを用意する人もいる。
リラックスしたいので授乳ブラが嫌というなら、授乳用キャミとユルユルズボンに寒ければdressing gownを羽織ってもいい。必ずしも授乳用のパジャマを用意しなければならないわけではないので、自分が快適に過ごせればOKだ。
帝王切開ではなく、産後に特に問題がなければ病院に長居することはないが、1泊してもしなくても、汚れた時などの為にパジャマは2枚用意する人が多い。
私はワンピースの授乳パジャマと、授乳キャミ+マタニティパジャマのズボン、羽織ものとしてdressing gownを用意した。その時の気分で快適に過ごせるものを着れるようにしておきたい。
人それぞれ!陣痛中・病院で必要なもの
陣痛中の痛みの緩和にはTENSマシーンが使える。bootsで借りることも出来るし、購入して用意することも出来る。
義姉にお勧めされたので、私も用意した。レンタルでもそこそこ値段はするし、買ってもあまり金額は変わらなかったので、気兼ねなく使えるようにと購入した。一番安いやつ 笑
また、病院では自分への食事は提供されるけれどパートナーへの食事の提供はないし、出産にどれだけ時間がかかるかも分からないので、飲み物と手軽に食べられるものの持参は必須だ。
後はそれぞれ、音楽を聴けるようにヘッドホンを用意したり、リラックスする為にエッセンシャルオイルやアイマスクなどを準備する人もいるし、暑さ対策にポータブル扇風機もよく見かける。
私はあまり荷物が多いのは好きではないので、基本的には必要最低限で余計なものは持っていかないつもりだ。追加で必要なものがあれば夫に調達してもらえばいい。