長かった…イギリスでの出産の記録

長かった…イギリスでの出産の記録

出産予定日の5日後、無事に娘を出産した。

いつ出産になるかなあ…と思いつつ、いつも通りに過ごしていたが、既に出産予定日を超過していたので、いつ産まれるかとドキドキしていた。

陣痛を起こすためにと日本でよく言われている、焼き肉を食べる、床拭き、歩く等といった行動は一切していない。運動したくても股関節や腰痛、お腹の張りが気になってできず、直ぐに疲れて休みたくなってしまうので家事さえもしんどく、残念ながら何もできなかったのだ。

体のいろんな場所が痛むし、直ぐにトイレに行きたくなるので毎日よく眠れず、時々は昼寝をして体調を回復させていたので、出産前からこんな状態だと産後の生活は体力的に厳しいのではないかと不安になっていた。

正確に把握している私の排卵日や生理周期からすると、一度目のスキャンで算出された出産予定日が早かったので、少しくらい遅れてもOK!と特に気にしていなかったけれど、このまま出産できなければ誘発分娩になってしまうところだったので、少なからず焦っていた。

妊娠糖尿病の場合は40週6日までに出産することを勧められており、誘発分娩の日程は決まっていたけれど、できれば自然に陣痛が来て欲しかった。何となく、誘発するとお産が長引いたり、痛みを強く感じたりといったイメージがあったからだ。

そんな中、誘発分娩の2日前の早朝におしるしがあり、前駆陣痛のような痛みが1日中続いていた。

そして次の日にもおしるしは続いて出ており、前駆陣痛のような痛みも続いていたが、昼過ぎから15分間隔の定期的な痛みが来ていると気がついた。誘発分娩予定の前日だったので、お産が始まったかも!誘発分娩せずに済むかも!と思ったのだが、ここからが長かった…。

午後6時。陣痛の間隔が約7分になったけれど、そこから間隔が縮まない。5〜8分間隔で陣痛が来ているけど痛みは強くなく、陣痛弱すぎないか?このくらいの間隔なら、もっと痛いイメージあったのに…と思いつつ耐える。

午後9時。陣痛の間隔は5〜6分、痛みが強くなってきたのでTENSマシーンを使って耐える。ここでようやく、この痛みは絶対に陣痛だと確信する。

更にこのまま数時間が過ぎる、陣痛の感覚は約5分のまま。まだTENSマシーンで耐えられる痛み。

午前2時。一応病院へ連絡はしておいたが、陣痛が3〜4分感覚になったらまた連絡してと言われ、そのまま自宅で耐える。

午前6時半。まだ4〜5分間隔の陣痛だけど、痛みが更に強くなってきた。痛みに耐えるのが辛くなってきたのでまた病院へ連絡したが、3〜4分間隔で陣痛が来ていないと受け入れられないと断られる。予想通りの対応だけど、痛みが辛くてキレそうになる。

電話で勧められたので、効かないとは思ったけど仕方なく気休めで鎮痛剤のパラセタモールを服用→予想通り効果なし 笑

そんな中、痛みが強くなってきているのに陣痛は6〜7分間隔に…。このままだと、誘発分娩の予約時間13時まで自宅で痛みに耐える事になりそう…と、恐ろしい予想を立てる。

この辺りから、痛みが辛すぎて正常な判断ができなくなる。どうせ病院へ行けるのは数時間後だからと、お産が進まないようにリラックスするのを止め、水分の摂取も止める。今思えば当然こんなことはしないほうが良いのだが、痛みは増すばかりで間隔が縮まらず、長引く陣痛に心が折れかかっていた。

…と、痛みが少し軽くなり、陣痛の感覚は5〜7分のままで誘発分娩の予約時間13時を迎え、やっと病院へ行く。

誘発分娩もクソも、もう陣痛来ててお産始まってるんですけど!誘発する必要ねーよ!と内心でキレながら、陣痛に耐えながら誘発分娩の説明をされる。誘発は3段階で用意されており、今の状態によってどの段階からスタートするかは変わるとのことだった。

誘発する前に子宮口の開きを確認するね、とここで初めて指を突っ込まれてチェック。

「あら、子宮口5cm開いてる!もうお産始まってるから誘発する必要ないわ〜良かったわね〜」と言われた。いや、だから陣痛きてるし痛いって何度も言っただろうが!とキレつつ、誘発分娩はギリギリで避けられて少しホッとする。

子宮口は開いてきていて、明らかに陣痛も来ているけど、まだ私の陣痛の間隔は10分に2〜3回。陣痛の間隔が10分に3回きていないとlabor ward(陣痛〜出産のための病室)には入れないというルールがあるらしく、10分に3回陣痛が来てるってことにしてくれた。

15時、ここでやっと陣痛〜出産用の個室に入れてもらえる。

TENSマシーンはつけっぱなして、gas and air(笑気ガス)を吸いつつ痛みに耐える。痛みを和らげるのに何を希望するか聞かれたので、ソッコーで無痛分娩をお願いした。

「TENSマシーンだけで子宮口5cmまで耐えられたんだし、 gas and airの吸い方も上手だから、あなたなら無痛にしなくてもイケるわよ!」と何度も言われるが、もう無理。

4時間後の19時に子宮口が更に2cm開いて7cmになるのが目標だと言われるが、18時前の時点で痛みがキツくなってくる。ここでも、無痛分娩にして〜もう無理〜と重ねてお願いする。

18時、子宮口の確認。まだ6cm。

こんなに痛いのに、3時間経ったのに1cmしか広がってない!!ってことで完全に心が折れる。ここまでで何度心が折れたかもう分からない。お産の進みが遅いので、ここでmidwifeに破水してもらう。この時にようやく、無痛分娩のための麻酔医を手配。

破水したら痛みが強くなり、gas and airも効いてない気がするが、気休めに吸っておく。…が、 ここで初めてgas and airで気持ち悪くなり、またTENSマシーンを頼るけれどもう誤魔化せないくらいの激痛。

19時過ぎ。破水後に子宮口が一気に開いてきていて8.5cm。…麻酔医まだ?早く!と思いつつ、ゆっくりと時間が過ぎていく。

20時頃、やっと麻酔医登場。無痛分娩に関しての説明をされるが、この状況で説明なんて頭に入ってこない。どうでもいいから早く麻酔かけて!休む間もなく陣痛が襲ってくるので話せない。

陣痛が来る度に、麻酔早く!早くしろ〜!!と心の中で悪態をついていた。夫曰く、麻酔は迅速に行われていたらしいが、私の感覚では何度も陣痛の波が来ていたので麻酔医が登場してから麻酔が打たれるまで長かったように思う。陣痛が辛すぎで、麻酔を入れられる針の痛み等は全く感じなかったし、どんな体勢を取ったかとか、よく覚えていない。

麻酔が効いて、21時頃から穏やかな時間を過ごす。痛みは和らいだが gas and airは必要で、何度かに1度はいきみたい感覚と痛みを感じた。

夜中の0時半、やっと子宮口は全開になるが、直ぐにはいきまない。1時間の休憩の後、いきんで出産することに。

1時半、いきむ。何度もいきむ。

…が、なかなか出てこないのでmidwifeだけでは無理そう、と産科のお医者様が登場。どこの国出身かわからないが訛りが強くて何言っているのかわからないし、触り方とかが雑で、何か好きになれないタイプ。医者が指をグリグリ入れて確認すると、麻酔が効いているのに違和感があり、自然に体が拒否反応を示して動いてしまう。

ここで、お腹の子が向くべき方向を向いてない、旋回異常が判明。吸引分娩をすることになり、加えて会陰切開された。会陰切開が嫌だとか言っていられない。これで出てこなかったら緊急帝王切開になるといわれ、こんなに長時間の陣痛に耐えたのに帝王切開になってたまるかと必死にいきむ。

何度もいきんで下りてきているというか、既に出口で娘が突っかかっている感覚があった。やっとつっかえが取れて、何かが出てくる予感がした。大丈夫、経膣分娩できると思って数秒後。

2時21分、娘が誕生。

娘は直ぐに私の胸元に置かれ、skin to skin (カンガルーケア)をした。産まれたてなのに可愛い顔だし、すごく温かいと思った。顔が全然猿じゃない!という驚きと感動 笑

しかし、何だか娘の呼吸がおかしい。

娘の呼吸がおかしい事にすぐに気がついたが、会陰切開の縫合が不快で痛い気がして体が自然に拒否するように動いてしまうし、涙が勝手に出て娘の事を気にかけられない。そう思っていたら、やはり呼吸に問題があるらしく娘はどこかに連れて行かれてしまった。

会陰切開は2ヶ所切られたのか、1ヶ所は自然に切れてしまったのかはわからないが、2ヶ所縫合された。

胎盤を速やかに出すための注射を打たれ胎盤を出されたが、胎盤の剥がれ方が若干良くなかったのと、会陰切開の影響で多めの出血になってしまったらしい。出血は700mlで平均の500mlより多めだった為、直ぐに点滴を打たれる。部屋には医者とmidwife数名で、合計10人位はいただろうか。慌ただしかった。

こうして、産まれたての娘と落ち着いて過ごすこともできず、私の出産は終わった。

娘はお腹の中でうんちをしてしまい、それを飲み込んでしまった為、呼吸に支障が出てしまったらしい。NICUに入り酸素吸入を受け、経過観察することになった。

せっかくなので胎盤を見せてもらい、とりあえず休んで〜とのことで夫と2人で仮眠を取ろうとするが、興奮しているせいか眠れない。

この後、スマホも繋がらない牢獄のようなこの病院で、予想以上に長い入院生活を送ることになる。…が、長いので続きはまた次回書く。