待てない・我慢のできない女。妊活を早く終わらせたい

待てない・我慢のできない女。妊活を早く終わらせたい

私は30代後半という年齢では妊娠しにくいであろうと予測し、避妊を止めるころから妊活について調べ始めた。そこで直ぐに思ったことは、もっと早くから妊娠について知っておくべきだった、ということだ。

妊娠に適さない生活習慣のある人は、妊活開始ができるまでに数か月かかることもある。タバコや妊娠には適さない薬などに関しては長くかかるだろうし、少なくとも妊活2か月前には葉酸の摂取、カフェイン抜きなどが勧められていたりする。

妊活開始を決めてから調べたのでは遅いのかもしれない。

妊活に必要な知識が無かったことに気が付く

まずはネットで検索し、自分の知識不足を実感した。一生独りで生きていく覚悟をしたときから、恐らく一生子供を望むことはないし、そんなチャンスもめぐってこないと長い事考えていたので、妊娠については真剣に向き合ってこなかったからだ。

健康管理の一環でタバコはずいぶん前に止め、アトピーの完治を目指し数年前から食べるものにも気を付けるようになり、アルコールは飲まなくなっていたから良かったものの、コーヒーは一日5~6杯飲む習慣がついていたし、親知らずも抜いていなかった。

加齢によって妊娠しにくいことは知っていても、どの程度妊娠しにくいのかは知らなかったし、どうすれば妊娠しやすくなるのかも知らず、「若かったら避妊を止めたらすぐに妊娠してしまう、危険」という学校で習ったイメージのまま生きてきてしまった。そのせいか漠然とではあるが「避妊を止めてタイミングを取れば、すぐに妊娠できる」気がしていた。

今でも学校では「若いのに子供ができてしまったら困るでしょ?だから避妊しましょう」と妊娠が人生を狂わすような感じで教えているのだろうか。加齢によって妊娠しにくくなることや妊娠の適齢期はもちろん、妊娠を防ぐことだけではなく「どうすれば妊娠しやすいのか」ということも性教育の一環で教えた方が良いと思う。

さて、このように私は無知だったので、ネットで調べた印象と自分が妊活を開始する少し前に同年代の友人もなかなか妊娠できずに悩んでいたこともから(彼女はその後無事に妊娠!)、これは時間との勝負で真剣に向き合わないとマズいかもしれないと思った。

それでもそう思っただけで、妊活一月目にも関わらず運よく妊娠してないかなと淡い期待を寄せていた。

しかし検査薬は無情にも陰性。真っ白。真っ白。真っ白。連日真っ白。排卵期に数回タイミングを取ったのに、何度見ても真っ白で一月目にして既に心は折れ辛かった。

…これを毎月繰り返すの?無理だと思った。

数か月で慣れるかもしれないが、たぶんこのストレスに長期間は耐えられない。不妊治療を受けるなら更なるストレスにさらされることを考えると耐えられそうもないので、自分たちのタイミングで妊娠できなくても不妊治療は無理かもしれないと思った。昔からの想定通り、子供なしの人生になることも考えておかなければならない。

真剣に取り組んだのは、このように妊活を始めてすぐ「自分の待てない・我慢できない性格上、これは長引いたら辛くなる」ということに気が付いたからでもあった。早期妊娠検査薬を使うとしても、妊娠しているか知るまでに2週間は待つ必要があるが、この2週間でさえ長くて待てない。

待てない女の2週間の過ごし方

たった2週間くらい待てるだろうと言われるが、待てないものは待てない。

早く知りたい。妊娠したの?ダメだったの?この腹痛は?この腰痛は?この頭痛は?親知らずの痛みは?お腹がチクチク痛む気がする!気持ち悪い気がする!妊娠してるかも!…でもやっぱ違うかも、待てない!早く知りたい!!の無限ループにハマり…

「妊娠超初期」「症状」等のキーワードでGoogle検索!…直ぐに2時間経過。またやっちゃったよと自己嫌悪。

バスルームの棚にある妊娠検査薬が私を呼んでいる気がする。ベッドサイドにしまってある妊娠検査薬のストックもそれを応援してる気がする。

妊娠検査薬使っちゃう?いや、まだ早いから我慢!使おうかな、どうしようかな…畜生、もう使ってた!陰性かよ!!

妊娠検査薬が陰性なら、「妊娠検査薬 陰性から陽性」などで検索!…そしてまた1時間は無駄にする。

時間が経てば陽性になるかも!もう一回使っちゃおうかな…と検査薬を無駄に使う。

そして生理予定日の朝、陰性。ここまでくれば早期妊娠検査薬の信憑性は高いことは分かっているけれど、生理がくるまで諦められない。…くそ、結局リセットした。生理予定日に安定の生理開始。

最後に「妊活」「リセット」で検索。自分を慰める。

PMSの痛みも痛み止め無しで耐えたのに妊娠してない、つらい。しかも妊活開始してから何故かPMSが酷くなった気がする。またこれ来月も繰り返すの?もう嫌だ…といった感じで終わる。

疲れるし、期待が大きいだけに傷つく。

働いていなくて暇だからそうなのでは?という意地悪を言う人もいるが、私の我慢弱さとストイックさを見くびってはいけない。仕事をしていても、目標を設定したら満足のいく結果が出るまで走り続けてしまう。働きながら副業でも稼ぐ・日本にいながら独学で英語を身に付ける・アトピー完治なども、この狂った執着と馬鹿力で何とかしてきた。

私のこの狂った執着を自分ではコントロールの効かない妊活に向けた場合、望む結果がでなかったら悲惨である。

イギリスで手に入る妊娠検査薬

因みにイギリスで手に入る早期妊娠検査薬は、早いもので生理予定日の5日前から検査可能だ。「早期」と表記されていない普通の妊娠検査薬でも、生理予定日3日前ほどから使えるとは書かれている。

しかし、早すぎると妊娠していても陽性の結果は出ないのは日本の妊娠検査薬と同じなので、基本的には生理予定日くらいでの使用が勧められている。…が、私のように待てない女性たちが大量に早期妊娠検査薬を使用し、妊娠検査薬の売り上げに貢献し経済を回している。

イギリスの場合は日本で一般的な「妊娠検査薬は生理予定日1週間を過ぎてから」とは違い、生理予定日もしくは生理予定日の次の日を基準に、その4~5日前から検査は可能とされているので、生理予定日あたりで妊娠が判明する人が多い。妊娠検査薬は基本的に「正しい使い方をすれば99%の正確さで判定できる」とされているが、使うのが早すぎると正確な判定が出ない。

日本で一般的な「妊娠検査薬は生理予定日1週間を過ぎてから」というのは、正確さを考えてのことだとは思うが、妊活女性にとってはその1週間はとんでもなく長いので、フライングする人も少なくないだろう。今の妊娠検査薬は反応が良いので、フライングしても早いうちから陽性が確認できる人もいる。イギリスの妊娠検査薬を使うタイミングは、日本の感覚からすると既にフライングで、私はフライングのフライングをしている状態である。

性能のいい早期妊娠検査薬はネットで安く手に入れれば2本で£6~7(約900円)くらい、日本で手に入る一般的な妊娠検査薬のようなものであれば2本で£3~4(約350~400円)くらい、安いものは1本£1(135円くらい)で手に入る。また、プラスチックケースに入っていないスティックタイプのもので20本入り£3とかで買えるので、これなら心置きなく使えてしまう。私はこれを大量消費した。

妊活を早く終わらせるために

上記のような一か月目を過ごし、ネット検索や一般的な妊娠・出産本では心もとなかったので、不妊治療を含む妊娠に関する本を物色して読み込み、さらに食生活を見直し、自分の月経サイクルなどをチェックし、どうすれば自分の妊娠確率を上げることができるのか考え、直ぐに実践した。

基本的にストイックな性格なので、一度目標を定めると徹底的に調べ結果が出るまで実践する。

二か月目も排卵期に数回、タイミングは外していないはずだったが一月目と同じように陰性となり、2か月連続で妊娠率が高いとされる排卵日2日前を外していないのに妊娠しなかったという現実に打ちのめされる。回数も十分とったのに…もう既に「妊娠の為にする」のが苦痛になっている。

このタイミングでダメなら…と、3か月目は用意していた排卵検査薬を使ってみることにした。

月経周期や基礎体温、おりものの状態で正確な排卵日が判断できるものでもないし、排卵検査薬で正確に排卵日前日を狙おうと考えた。夫にお願いし、排卵検査薬を使い狙い通りにタイミングを取った。

また、この排卵検査薬の結果からすると、やはり私の排卵日の予想に大きなズレはなさそうで、1・2か月目は狙い通りにタイミングを取れていた。ちょっとしたタイミングのズレか卵子や精子の問題か、運が悪かったかは分からないが、とにかく妊娠には至らなかったのだった。こうやって調べて考えて、タイミングを外していないように見えても妊娠しないのだから難しい。

さて、こうして3か月目は排卵検査薬を使用してタイミングを取った。

排卵検査薬で正確な排卵日が分かっているので、妊娠検査薬を使うときにもこの情報は役に立つ。早期妊娠検査薬であれば早い人なら排卵日9日後から陽性が出るそうだが、多くの場合は排卵日11日後以降から陽性が出始め、平均的には最初に陽性が確認できるのは13日後・14日後という調査結果がある。

この調査結果を知ってから排卵日9日後などの早い段階で検査薬を使うのは止め、早くても排卵日11日後、出来れば13日後までは待とうと決めた。一度やってしまうと何度も試したくなり、何度も陰性を見るのは精神衛生上良くなかったからだ。

妊娠検査薬が使えるまでの約2週間、また耐えるのに必死だったが、排卵日の9日後からいつものPMSとは明らかに違う症状が出ており、妊娠したかもという予感があった。

何となく妊娠している気がしている中で、排卵日の12日後・生理予定日2日前に安い妊娠検査薬でチェックしたところ、薄っすら陽性。その後すぐに性能の良い早期妊娠検査薬で検査したら、ハッキリ陽性。運よく妊娠していた。

タイミングが全てだとあれだけ調べて調整したのだから結果が出て当然だ、と言いたいところだが、妊娠について知れば知るほど自分ではコントロールができない要素が多いことに気が付いて、とてもそうは思えない。3か月目で妊娠したのは、運がよかった。

妊娠検査薬の陽性を示す2本ラインを目にしたらどんなに嬉しい事だろうかと思っていたが、実際はすごく冷静に受け止めていた。自分の年齢からして流産のリスクは高いので、流産してしまうかもしれないと考えると喜ぶ余裕がない。ただ、陽性になったということは、私と夫の体なら着床までには至れることが分かったので、そこは良かったとは思う。

別に正確な排卵日を知ろうとしなくても排卵期に2回以上のタイミングを取り続けていれば、30代後半でも2年あれば約90%は自然妊娠に至るので、妊活が1年もしくはそれ以上かかっても構わないという強靭なメンタルの人や、子どもをもつことにそこまでの執着がない人は、何となくの妊活で十分なのだろう。

しかし、私のような「待てない・我慢できない」女性が妊活を早く終わらせたいのなら、徹底的に調べて「正しいタイミング」を取り、妊娠の確率を上げるしかない。

それでも人によっては運悪く妊活が長期間になるかもしれないが、よく調べずに毎月の排卵日予測をして何となく妊活するか、よく調べて自分の正確な排卵日を割り出して妊活するかでは、結果が随分違ってくるのではないかと思う。特に加齢で妊娠しにくくなってきている人にとっては、大きな違いとなる気がする。

私のように加齢によって妊娠にしくくなっているのであれば、その「タイミング」は若い人より少ないのだから、一般的に考えれば妊活の期間は若い人よりも当然長くなる。

私は、排卵予測日周辺でタイミングをとってきたが1年経っても妊娠できず、そうなってからそろそろ不妊治療するべきか悩む、となるのは嫌だった。「排卵日の予測」という不特定なものに頼るのも嫌だったし、最初から全力で調べてやれることやって半年たってもダメなら、自分の体か夫の体に何らかの不妊の要素があるかもしれない、と考えてもいいと思っていた。

避妊を止めるときから徹底的に調べ、自分の体を知るために妊娠しなかった月のデータも参考にし、排卵日を特定してタイミングの精度を上げていこうと考えていた。とりあえず避妊を止めて、ただ排卵日予測した周辺にタイミングを取り、とりあえず数か月は回数を増やして様子見しようとは思わなかったし、リラックスすれば妊娠できるなんて言う精神論も信じない。最初から全力だった。

30代後半でも妊活を早く終わらせたかったら、最初から全力を出した方が良い。自分で結果をコントロールできるものではない妊活だからこそ、自分にやれることは妊娠に至る確率を上げる事だけだ。タイミングが全てなので、そのタイミングにかけるしかない。

…だって、待てないんだもの!