2023.7 ブログ名を変更しました
仕方ない、夫の姓に変更しよう

仕方ない、夫の姓に変更しよう

先々週は肌寒い日が続いたけれど、昨日から9月とは思えないほど暖かい。年内はもう半袖を着る機会は無いだろうなと思っていたのに、今日はノースリーブで過ごした。イギリスの気候・天気は本当に面白いなと思う。

さて、来年私はパスポートの更新とイギリス永住権の申請をする必要がある。あー、またあの書類集めや英語の試験など、申請の為の準備をしなければと思うと気が重い。

そんな中で最近、ある準備を始めた。それは…「氏の変更の申立て」である。

私はイギリス人の夫との国際遠距離恋愛を経て国際結婚後、イギリスへ移住したのだが、日本で入籍した際に夫の姓へ変更はせず旧姓のままでいることに決めた。夫の姓に変更しなかった理由としては、銀行口座やクレジットカードなどの名義変更や運転免許証の名前変更などが面倒だった、ネットで調べた限りでは日本で姓を変更しなくてもイギリスでは夫の姓を名乗って問題なく生活することができるだろうと思った、ということと、あともう一つ。

日本語で名前を書く時、カタカナで夫の姓+今まで通りの自分の名前を漢字表記というのが嫌だったからである。夫の姓のカタカナ表記と私の名前の漢字表記のバランスというか、何というか…とにかく私の感覚からすると、すっげえダサい。

ダサい。許せない。何か嫌。これが夫の姓に変えなかった一番大きな理由である。

でも、このタイミングで姓を変えておかないと、後で面倒なことになるかもしれないとは思ったし、入籍してから6か月が過ぎてしまうと氏の変更は家庭裁判所を通さないとできなくなることも、調べて分かっていた。しかし、どうしてもこの「何か嫌だ」といった気持ちが無視できず、姓の変更はしなかったのだった。

そして今、その大変面倒なことに直面している 笑

その面倒なことをしても氏の変更をしようと思ったのは、家族の中で私だけ違う姓を名乗ることに違和感を感じるようになったからだ。もし娘を産んでいなかったら、夫の姓へ変更しようとは思わなかっただろうと思う。

今後、私だけ姓が違うことで、いちいち夫との夫婦関係・娘との親子関係の証明をしなくてはならない事が煩わしくなるだろうし、何より娘と違う姓を名乗るのが嫌になってきた。日本で生活していれば、娘は私と同じ日本の姓を名乗るだろうけれど、よっぽどのことが無い限りこのままイギリスで生きていくことは決まっているし、いつまでも同じ姓を名乗れないモヤモヤをかかえて生活するのは嫌だなと思った。

日本で姓の変更をしなくてもイギリスでは夫の姓を名乗ることができると言っても、結局重要な手続き関係は日本の戸籍に記されている名前でないとできないし、それをベースにパスポートの名前も表記され、その戸籍とパスポートに記されている正式な名前でBRPカード(Biometric residence permit、イギリスの滞在許可証)が発行される。そして重要な手続き、証明となるものは全てパスポートやBRPカードに記された名前で処理されるので、夫の姓で名乗れるのはそういった正式な証明が必要ない事だけなのだ。

そして、その正式な証明が必要なことは意外と多い。NHSの登録名、銀行口座の名義、イギリス運転免許証の名前などはもちろん、スマホのSIMカードの名前変更、光熱費等の支払いの名前変更なども、移民である私はBRPカードやパスポート等での正式な証明をするしかない。結婚証明書があれば夫の姓へ変更できるといった情報もネット上では見かけるが、イギリスでの結婚証明書はイギリスで結婚しないと手に入らないので、日本で入籍した私たちは残念ながらその手は使えない。そして結局、パスポートとBRPカードに表記された名前で登録される。

夫や娘と別姓でも問題なく生活はできるが、それでもここぞというときは別姓で処理されてしまう。娘が産まれた時、まだ名前を付けていない段階だったので娘は病院で○○(私の日本の姓)babyと記されていた。それを見た時の強烈な違和感が忘れられないし、娘の検診で病院へ連れて行ったときなども、母である私と姓が違うことにモヤっとする。

こういったことが気にならない人もいるだろうけれど、私はとても気になってしまうので、自分の姓を変えるしかないと思った。

しかも、私の苗字は日本ではありふれた苗字だし、海外でも多くの人はこの苗字くらいは一度は聞いたことがあるといった感じだろうと思っていたが、意外と知られていないようで、一発で読んでもらえなかったり、口頭で伝えても聞き返されたりスペルを確認されたりして、スムーズに認識されないこともよくあることだった。このやり取りも煩わしい。

イギリスで暮らすなら、イギリス人である夫の姓を名乗れた方が、快適に暮らせる。本当に単純なことだ。やはり姓を変えるしかない。

こんなに姓を変えるのが面倒になるなら、入籍したときに変えておけば良かったと思うこともあるが、当時は嫌だったのだから仕方がない。やるしかない、と言い聞かせて準備を進めている。

今、パスポートの更新が迫るこのタイミングでやらないと、パスポートを更新した後にまた名前の変更をしにロンドンの大使館まで行かなければならなくなる。それでは余計な手間とお金がかかるので、それは避けたい。

あー、めんどくさい。カタカナで夫の姓+漢字の名前で表記されるのは何か嫌だ。でも、変えなければイギリスで快適に過ごせない。だからやるしかない。日本語で名前を書く機会なんてもうほとんどないのだから、この何か嫌と付き合っていくしかない。

時間はかかるだろうが、無事に氏の変更ができるまで頑張ろう。