髪にウェーブを付ける施術、パーマの代表的な4種類、コールドパーマ・デジタルパーマ・エアウェーブ・クリープパーマについて説明していきます。
コールドパーマについて
コールドパーマとは・・・そう、昔からある普通のパーマのことです。では、特徴を説明していきます。
このパーマは、髪が濡れているときに一番ウェーブが出て、乾かしていくとウェーブがダレてきます(だんだんウェーブが緩くなっていきます )。
この特徴から、スタイリングの仕方は少し髪が濡れた状態でムースを揉みこんで仕上げるのに向いています。 これが一番簡単だと思います。
ある程度ダメージのある髪にこのコールドパーマで緩めのウェーブをかけた場合、何も考えずただ乾かすだけだとパサパサ、場合によってはただのくせ毛みたいになる可能性が高いです。
ちゃんとウェーブを出す乾かし方をすることと、ワックスでもなんでもいいから何らかのスタイリング剤はつけた方が良いでしょう。
パーマをかけたらスタイリングは必須ですが、コールドパーマの「乾かすとウェーブが緩くなる」という特徴からして、慣れた人でないと上手くスタイリングが出来ないことが多いです。
そして、もう一つの特徴としては他のパーマに比べてぶっちぎりでパーマが落ちる(緩くなる)のが早いです 。
乾かすとダレる、持ちが悪い、ムース仕上げ以外は難しい、以上のことからパーマとしての能力的には、悲しいことに新しく出てきたデジタルパーマ・エアウェーブ・クリープパーマには何一つ勝てる物がない気がします。
ただ、そのぶん値段も良心的ですし、ほかのパーマに比べパーマをかける時間がかからないという利点もあるので、コールドパーマをかける人はまだいますから、頑張ってもらいましょう。
デジタルパーマについて
デジタルパーマは専用の機械を使い、熱を利用してかけます(約70度~90度)。
縮毛矯正のウェーブバージョンみたいな感じなので、同じく髪への負担は大きい為、繰り返しかけ続けるのは避けた方が無難です。しかし、傷みすぎていない髪ならば仕上がりはくっきり、はっきりした綺麗なカールがでます。
基本的にコテで巻いたような仕上がりになるよう、ねじって乾かしながらスタイリングされることが多いです。ねじって乾かすだけなので比較的スタイリングが簡単で、ウェーブ仕上げにしたいなら、ねじって乾かしてから解して崩せばオーケーです。
デジタルパーマは形状記憶パーマなので、かけた所は半永久的にかかったままです。
その為持ちはすごくいいのですが、やはり髪のダメージがあると綺麗にカールが出なくなってきます。
参考→縮毛矯正・デジタルパーマなどの熱処理された髪の毛について
その他の特徴は、巻いたロッドを機械で温めて高温でかけていく為、皮膚に触れると火傷する恐れがあるので、基本的に短い髪にはかけられません。
くせ毛が気になる方は、デジタルパーマなら縮毛矯正と同時にかけられます 。
持ちが良いのとスタイリングが簡単なのはすごくいいことなのですが、繰り返しかけられないのが残念ですね。その面ではエアウェーブとクリープパーマがやはり優秀ですね。
エアウェーブについて
次はエアウェーブの特徴を説明していきます。
まず、エアウェーブはデジタルパーマと同じく機械を使ってかけますが、デジタルパーマより低い温度(約50度)でかけられるので、比較的髪には優しいです。
つまり、デジタルパーマと違い繰り返しかけられます(もちろん、髪のダメージ具合にもよりますが)。
そして、エアウェーブもデジタルパーマと同じく形状記憶パーマなので、かなり持ちもいいです。また、コールドパーマと違い、乾いてもあまりウェーブが緩くならないので、コールドパーマではただ普通に乾かすと無くなってしまうような緩めのパーマも、綺麗にウェーブが出ます。
私が美容師をしていた頃のヘアカタログには、緩くてふんわりしたパーマがかかっているものが多く載っていました。約10年ほど前でしたが 笑
そういった、「緩くて、ふんわり」にすごく向いているパーマです。
さらに、低温でかけられるので、デジタルパーマと違い根元からしっかりかけられます(デジタルパーマだと頭皮に近い所は火傷してしまう可能性もある為)ので、ショートの方でもかけられる形状記憶パーマです。
仕上げに関しても、手入れがしやすく簡単です。
髪の長さがあれば、デジタルパーマのようにコテで巻いた感じにも仕上げられますし、緩くてふんわりしたウェーブを出す仕上げも綺麗にできます。
ショート・ボブくらいなら、ブロー・スタイリングについてでおススメしている乾かし方で、髪の根元~中間をバーっと乾かして、握って、ワックス揉み込むだけである程度は形になります。
私はこのパーマが好きでした。今は綺麗な髪を保ちたいのでパーマもカラーもしていませんが、以前はエアウェーブかけていました。他のパーマと比べて、とにかくスタイリングがしやすかったからです。
以上のような特徴から、エアウェーブがあればデジタルパーマは必要ないと思っています。
ただ、「新しいパーマ」の部類に入ると思いますし、専用の機械もそこそこの値段がしますので、扱っている美容院は多くない様に思います。
パーマをかける髪の状態や施術する技術者にもよりますが、上手くパーマがかかれば扱いやすいしデジタルパーマより髪にやさしいので、形状記憶パーマとして断然おススメです。
エアウェーブの髪に対するダメージについて
エアウェーブがデジタルパーマよりダメージレスで髪にやさしいと言っていても、薬を使い形状記憶させるために髪を反応させ、通常の髪に変化を起こしているわけですから、やはりある程度は髪は傷みます。
確かに、デジタルパーマよりはエアウェーブの方が繰り返しかけられますが、エアウェーブを繰り返しかけた髪は濡らした時にかなりキシむな・・・というのが私の正直な感想です。髪を乾かした時は比較的手触りがマシになりますが。
髪のダメージが気になるなら、ダメージが少ないと言われているパーマといえど、パーマはかけないに越したことはないですね。
それでもエアウェーブのようなパーマをかけたいというのであれば、エアウェーブよりは髪を乾かした時にウェーブダウン(乾かすとウェーブが緩くなること)があるようには感じますが、近い仕上がりは得られるのでクリープパーマという選択もありだとは思います。
クリープパーマについて
クリープパーマもエアウェーブと同じく、新しいパーマの部類に入ります。
エアウェーブに近い感じの仕上がりになるので、緩くて・ふんわりしたヘアスタイルも可能ですし、ウェーブの持ちもかなりいいです。
エアウェーブとの違いといえば機械を使わないことぐらいな気がします。同じように機械を使わずにパーマをかける、コールドパーマよりもウェーブダウンが少なく、持ちもいいのでおススメです。
ただ、同じく専用の機械を使用しないコールドパーマよりは、施術中の放置時間がかかります。
私的な意見ですがエアウェーブに比べると、乾かした後のウェーブダウン(ちょっと緩くなる)がある感じがしますね。
デジタルパーマやエアウェーブと違い、ウン十万する機械を用意する必要はありませんから、パーマの1メニューとして取り入れている美容院も多いのではないでしょうか。
エアウェーブがメニューになくても、代わりにこのクリープパーマを試してみるのもいいかもしれないですね。エアウェーブより安い料金でかけることができますから、お財布にも優しいです。
ついでに、コスメ系のパーマ液について
最近は同じコールドパーマでもコスメ系の薬なら(同じコスメ系でも薬によるとは思いますが)、エアウェーブに近い感じで仕上げられることもありますし、乾かした時にある程度はしっかりしたウェーブが出てくれることが多いです。
やっぱり、薬もどんどん良くなってきているんですね。
私的にはコスメ系のパーマ液はパーマのかかり・持ちの面からいって、今までは信用していなかったんですけど、最近は感心させられることが多いです。
ウェーブの持ちは他の種類のパーマには敵わないかもしれませんが、ウェーブの持ちは髪の状態・質にもよりますし、コールドパーマでも薬によっては緩めにかけても、乾かした時に今までほどはウェーブがダレてなくなることなくパーマがかけられるかもしれません。
薬剤や施術方法、求めるスタイルによって向き不向きは変わってきますから、パーマをかける時は担当の美容師に相談しましょう。