※この記事は、私が2012年から運営し2020年に閉鎖したホームページから移転した記事です。体験談などには古い情報が含まれますのでご注意ください。詳細は→「美容の知識・技術」カテゴリーについてをご確認ください。
今回は、「カウンセリング」についてです。
カウンセリングは美容技術の理論的なものではありませんが、どんな時代であっても変わりなく、これが美容院で施術を受ける際に一番大事なことだと思います。なぜそう思うのかというと、カウンセリングで美容師とお客さんの会話・仕上がりイメージが噛み合わない場合、失敗する確率が高くなるからです。曖昧に済ませず自分の希望を伝え、しっかりと美容師とコミュニケーションを取りましょう。
一番分かりやすい方法は、写真(ヘアカタログ)を見せる。
…なのですが、そのモデルと自分自身の顔の輪郭も違えば髪質も違い、個人差もあることなので全く同じにはなりません。長さ・形・量やウェーブのかかり具合などはそれにあわせてやりますが、あくまでも「こんな感じ」です。
ただ、そのヘアカタログを見ることによって求める長さや雰囲気が分かりますし、美容師側からお客さんに対しての知りたい情報が聞き出しやすいですよね。
話して伝わればいいのですが、なかなか伝わらないこともありますので、「こんな感じ」を見せた方が分かり易いです。昔のようにヘアカタログを使わなくても今はスマホがありますから、自分の希望に近い画像を見せるのは簡単でしょう。いい時代になりました。
また、言葉というのは難しいもので、自分のやりたいスタイルを言葉でどう表現していいか分からないこともありますし、お客さんが使ったスタイルの用語が間違っている場合もあり(これで痛い目見たことあります 笑)、見た方がイメージをつかみやすい上に正確です。
恥ずかしがらずに、なりたいイメージを堂々と伝えてください。
また、ヘアカタログに好みのヘアスタイルがなかったり、特に強いこだわりがない人もいますね。その場合は、とりあえずどのくらい切りたいのかを伝えれば、あとは美容師が必要な情報を質問してくれるので、勝手に進めてくれます。
その他、毛先がハネるのが嫌とか、広がるのが嫌とか、ワックス付けてもペタッとしちゃうのが嫌とか、直したいところを伝えてみたり、髪を伸ばしてるけど手におえないからいい方法はないかとか聞いてみたり、手入れが楽な方が良いとか要望を言ってみれば美容師の方から提案がもらえるはずです。
このカウンセリングの時点でしっかり美容師に伝えないと、危ない橋を渡ることになるかもしれないので注意しましょう。
自分がどうしたいのか決まっていない・分からない状態でお客さんに来られると、美容師側は一番困ります。 自分がどうなりたいのか、もしくはどう見られたいのか、ハッキリとしたイメージを持っている人の方がゴールが明確なので、失敗は少ない傾向があります。
何となく美容師が自分を素敵にしてくれるだろうと美容師任せにするのは、美容師側もお客さん側も気分良く終われない可能性が高いので、お互いの為になりません。
そして、あまりお勧め出来ないのは初対面の美容師なのに「おまかせ」してしまうこと。どういった仕上がりでも気にしない、楽しめるというのでない限りは止めておきましょう。なぜなら、ヘアスタイルは人によって好みが違いますし、その人のライフスタイルによっても向き不向きがあるからです。
学校の校則は?部活では?職場でも問題ない?
普段スタイリングする?しない?
ちゃんとドライヤーで乾かす?自然乾燥?…等。
いつもやってもらっている美容師なら、好みもライフスタイルもだいたい把握しているでしょうから、失敗は少ないと思いますが、ほとんど情報を与えていない状態で「おまかせ」はしない方が無難だと思います。本当にどういった仕上がりでも構わないのであれば挑戦してみてもいいかもしれませんが、自身が見た目を気にするタイプであるのなら止めておきましょう。
失敗の原因は、ほとんどカウンセリングにある。しっかり話し合って、どんな仕上がりにするかを共有できるようにしましょう。また、その人が抱える髪のダメージも施術内容や仕上がりに大きな影響を与えるので重要です。
以前に髪を染めたりパーマをかけたりしている場合は、そのぶん髪が傷んでいます。その傷み具合、元の髪質、今の髪の長さ・量ではお客さんが求めるヘアスタイルにするのは無理な場合もありますし、それ以前にお客さんから求められている事が理論的に考えて無理なこともあります(これらの詳細はそれぞれの技術で書いているので、パーマやヘアカラーの記事を参考にしてください)。
無理なものは無理、難しいことは難しい、やることによるリスクもはっきり言ってくれる美容師は信頼できます。リスクを覚悟でやるとしても、難しくてもやるからには精一杯頑張ってくれますし、むしろその挑戦を楽しんでる美容師も多いです。
カウンセリングは大切なので、自分の希望をしっかりと伝え、話し合い、情報を共有して納得のいくスタイルに仕上げてもらいましょう。