イギリス コロナウイルス感染拡大の中で生きる8

イギリス コロナウイルス感染拡大の中で生きる8

うん、今日もいい天気だ。

コロナウイルスの感染拡大を遅らせるため、今月の23日から今のような外出禁止の日々が続いているのだが、まず3週間実施しその効果を見て対応を変えていくそうなので、あと2週間ほどはこの状態で過ごすことになる。まだ1週間ちょっとしか経っていないのか…長く感じるな。

天気もいいので、今日は5日ぶりにスーパーマーケットに行ってきた。

外出を控えるため、できれば1週間に1度の買い物で済ませたいのだが、夫婦ともにフルーツが好きなので無理そうだ。オレンジや葡萄、バナナが食べたい。

さて、今日の買い物でまず気が付いた変化といえば、店に入れる人数が制限されていたことだ。私が行ったスーパーマーケットでは一度に60人までの入店に制限されていた為、出入り口付近に入店管理するためのスタッフが一人配備されていた。

空いていそうな時間に行ったつもりだが、私の前に2人ほど入店待ちの人がおり、私が帰るころには5人ほど並んでいただろうか。時間帯によっては、いつも以上に買い物には時間がかかるだろう。

私が入店した後すぐに入ったお客さん側に勘違いがあったらしく、入店の人数を管理するスタッフの指示を守れなかったようで、ちょっとした言い合いになっていた。ちょっとしたものでも英語で主張し合っている場面は迫力があって怖い。感染を防ぐための細かいルールは更なるストレスになるから、こういった場面に出くわす機会は余計に増えそうな気がする。

他に気が付いたことといえば、先週行ってきたときと比べ、他者との距離感を保てるように、いたるところに印が付いていたことだ。

店に入る前から、列に並ぶ場所には2メートルおきに目印のポールが立っていたし、レジ周りに使用されていたテープの印も前より増えていて、会計前に並ぶ場所だけでなく会計後に荷物をまとめるテーブルがあるエリアにも、一人分ずつの区間を作って区切られていた。

全体的に以前よりも明確に、細かく他者との距離を空けるような工夫がされており、レジスタッフの前には透明な壁が用意され、会計時にも極力接触が無い様に仕切られていた。

因みに、先日このブログで触れた近所にある駐車場の会計マシンは、袋で包まれこんな感じになっている。

スーパーマーケットだけでなく、至る所でこういった感染を防ぐための細かい対応をしているのだ。

急激な感染拡大を防ぐためなのは分かっていても、ここまでしないといけないのか、というのが正直な感想だ。これに慣れる日も来るかもしれないが、何か一つでも更なる保護や制限に気が付く度に、今の状態の異常さを実感する。

先日の朝に、6月くらいまではこの生活が続くかもしれないといったネットニュースを見た後、夕方には元の生活に戻るまで6か月はかかるだろうといった政府の会見を見て、憂鬱になってしまった。長くかかるだろうなと思ってはいても、やっぱりそうかと分かると嫌になる。

最近は毎日、どうしても頻繁にコロナウイルス関係のニュースをチェックしてしまう。

イギリスだけでなく母国の日本のニュースも確認するので、何か新しいことはないかとニュースのチェックで時間が過ぎていくことが多い。調べすぎて病んでしまいそうだ。そろそろやめた方が良いだろうと分かってはいても、なかなか止められない。

もう、頭の中はコロナが大繁殖してますわ。

アメリカや、こちらイギリスでも外出禁止の影響でDVなどが問題になったり、精神的に参ってしまう人が多いというのも分かる。感染の危険、経済的な不安や外出禁止のストレスに加え、一緒に住む家族との関わり合いも平常時にはないストレスを生むだろう。

こういったことに関するケアまでしようと動いている人や組織があり、コロナウイルスへの医療や経済政策だけでなく、心のケアまでもやろうとするのは凄いと思う。人を大切にするって、そういうことも含まれるよなあ。

そういったサービスや制度を利用できるのは良いことだけれど、何より、自分の身近に不安な気持ちとかを正直に話せる友人がいればいいよなと思う。まあ、これが難しいから、孤独や不安を抱え不安定に生きる私のような人間もいるのだが。

ふと思ったのは、この機会にこれからの生き方や考え方を見直してみるのもいいかもしれない、ということだ。

これから景気は悪くなるし、このパンデミックによって今までの社会が抱えていたいろんな矛盾や、限界がきていたシステムに向き合う必要が出てくるだろう。

これから未来はどうなるかは予想なんてできないし、コロナ後のことなんて私には分からないが、自分にとって何が幸せでどう生きていきたいのかを考えてみたい。

頭の中のコロナに免疫が付くまで。でも考えちゃうんだろうな。