コロナウイルス 国から何の補償も受けられない海外在住者

今日も外出禁止が続く中、ここイギリスで引きこもっているが、パンデミックや世界恐慌といった稀な状況の中で生きていることを考えると、最近は毎日頻繁にニュースのチェックをしてしまう。

自分にできる事は少ないけれど、それだからこそ先の見えない不安があるから、落ち着いていられないのかもしれない。

さて、そんな中で気が付いたことの一つに「在留届」の大切さ、というものがある。

コロナウイルスによる影響で必要になる情報、日本の入国規制の最新情報や在住しているイギリス政府が発表する政策の和訳などを、日本の外務省と在英国日本国大使館がメールで知らせてくれる。また、在留届を提出していなくても、外務省が用意している旅行滞在用の「たびレジ」というものに登録していると、同じように渡航先で必要になる情報を提供してもらえる。

どちらもオンラインで簡単に登録できるので、緊急の際に必要な情報を得られるように利用した方が良いと思った。ネットがあれば検索して自分で調べることも簡単だが、自分が気が付かなくても大切な情報があるかもしれないのだから。

私は移住した際、在留届の提出はオンラインで済ませておいた。

イギリスの政策に関してはリアルタイムのニュースを見て知っていたが、コロナウイルスで日本と行き来できる航空便が減少する中、日本への帰国便の案内や日本政府の対応を知らせてもらえるのはありがたいことだと思った。

私は帰るつもりはなかったのでスルーしていたが、ワーキングホリデーや留学、ノマドワーカーとして滞在している人にとっては役に立つ情報だろう。

ここまで感染が広がり、各国が国境を閉める処置をする前に日本へ帰国した人たちは良いかもしれないが、ギリギリまでどうするか迷い・悩んで初動が遅れてしまった人には必要な配慮だと思う。

詳しくは分からないが、この非常時に関わらず滞在先の国のシステムによっては何の補償も受けられない人もいるだろう。配偶者ビザでイギリスに住んでいる私でも、移住前に保険料を支払った医療以外は補償の対象外だ。とりあえずコロナウイルスに感染し悪化しても、医療は受けられるから良しとする。長年の緊縮財政のせいで、イギリスの医療機関のキャパシティにかなり不安はあるが、全員が基本無料で医療が受けられるようにといった思想は素晴らしいと思っている。

感染が一気に広がり、イギリスと同じように生活に厳しい制限をされているイタリアやフランスなどにワーキングホリデーで滞在している人で、タイミングよく日本に帰れなかった人は今、かなり大変な思いをしているかもしれない。何の補償も無しで経済が止まっているので収入は途絶えるだろうし、生活面も気になるが彼らの医療はどうなるのだろうか。さすがに医療が受けられないということはないだろうが、あらゆる面で非常時に対する備えが十分でなかった人もいるかもしれない。

基本的に、政府は国民の為に動く。こういった緊急時であれば尚更、補償も国民の為に行うし国民を守るために国境も封鎖する。

EUだろうと、グローバル化推進でノービザの滞在ができる環境が整っていようと、こういった非常事態では国単位での対応になる。各国首相の中にはウイルスとの戦い、戦争であると表現する人もいるくらいなのだから。

このタイミングで他国にいるということは、その国からの補償は受けらない、つまり危機的状況にもかかわらず助けてもらえない可能性が高くなってしまう。しかも、航空便が出なければ母国である日本に帰ることも出来ない。

こう考えると、非常時におけるグローバル社会の怖い面が色々見えてくる。平常時では自由で便利に機能するシステムかもしれないが、非常時に運が悪かったり判断を誤ってしまうと悲惨だ。

今、コロナウイルスのパンデミックが起きているが、こういった感染症が収束するまでにはある程度の期間がいるだろう。数か月で収まるとも思えないので、年単位かもしれない。しかも感染拡大を防ぐために経済が止まっている国もあるし、これから止める国もあるということは、世界的にかなり景気が悪くなることが予想できる。

今やっている仕事がなくなるかもしれないし、無くならなくても生活に困るほどに収入は下がるかもしれない。母国で生活し、いくらかの補償が受けられたとしても大変かもしれない、先が見えないそんな不安定な状態で、母国以外の国に留まるというのは相当なリスクになると思う。

お金持ちの人は高額な医療費がかかろうと、安全のためにお金をかけながら現地での生活を維持するのも容易いかもしれないが、海外でそこまで余裕のない人は真剣に考える必要があるだろう。

私が一時期目指そうかと考えた海外ノマドワーカーといった人たちは、どうしているのだろうか。アジア圏で日本より貧しい国ならなおさら、感染症が広がり始めたら先進国より悲惨になりそうなので、私なら帰れるうちに母国の日本へ帰国する。初動で抑え込みに成功している国であれば、そのまま留まるかもしれないが。

…といっても、日本も安全とは言えないので何とも言えない。

日本政府は国民ではなくオリンピックや自分たちの利益を優先にしているようで、コロナウイルスへの対応は良いとは思えない。個人的には、高齢者が多い国なのにこれから感染が一気に拡大しそうでヤバいと思っている。

そもそも海外で生活している人の中には日本が嫌で他国で生活している人もいるだろうし、この非常時でも日本政府の対応を良く思えず、帰国する気のない人もいるかもしれない。

未知のウイルスと、滅多に経験できないような世界恐慌になる中で生きているから、自分にとって何が正解かなんて終わってみないと分からない。その時に、自分がベストだと思う行動、もしくはこれが良い気がすると思う方向へ進むしかない。

私はコロナウイルスに感染する確率が高かろうと、医療崩壊が起こるかもしれない国であろうと日本に帰ることは全く考えなかったので、これで良いのだろう。

ただ気になるのは、海外在住で日本に帰れず、滞在国の補償外で困っている人もいるだろうから、助けが必要なのではないかということだ。リーマンショック後の現金給付は海外在住者は対象外であったので、今回コロナウイルスによる影響で日本国民に経済的な補償がされるとしても、海外在住者は対象外にされてしまう可能性が高い気がする。

現状を見ても日本政府というより財務省は、積極的にお金を国民に与えて救おうとはしない。海外で商品券は役に立たないだろうし。…使えたらグローバル化すげぇ!!ってなるけど。

こういったことも踏まえて、日本の方が自分にとって安全だと思うのであれば早急に帰国した方が良さそうだ。この事態が直ぐに良くなることはないだろうから。

この中で生きるのって、ほんとにストレスだよなあ…。